ヒリダスの余分ログ

よぶんこそじぶん。などと思ってみたり、みなかったり。

読書道交差点

この世の中で「苦手だけど嫌いじゃないこと」を挙げろと言われれば

読書と答えると思う。

あと料理と答えると思う。

あと生活全般と答えると思う。

 

そんな私の最近の読書状況はと言えば、

ハードカバーの書籍一冊を読了するまでにたぶん一年ぐらいかかった。

遅読も遅読。

途中理解できない部分を飛ばして読んだのに。

 

読む本の分野も

自分の興味のあるところしかディグしないのでとにかく狭い。

 

しかし私も大人になってそれなりに経つので、

読まないなりにも

そのデザインに心惹かれて購入した本棚に

すき間が見つからないくらいの本の量にはなってきた。

なので現在は本棚に布をかけてあまり見ないようにしている(何でだよ)。

 

本棚には、私と妻の本をおよそ半々ぐらいで収納している。

妻も私と同じく、広く浅くの読書はあまりしないタイプで

「ずらっと並んでいるけど大きく分ければ3ジャンルぐらいです」

みたいなラインナップだ。

 

そんな具合に

おのおのの読書道をのうのうと突き進んできたわけなのだけど、

近頃その道が段々と交差するようになってきた。

私の読んでいる本に妻の読んでいる本が引用で登場したりするようになってきた。

 

互いに読んでいる本の話をすることがあるのだけど、

「ここで出てきたこの人、こないだ妻の話で出てきたな」

みたいなことが多くなってきた。

 

まったく違うジャンルのスタートから

じりじりと分野が近づいてきてついに交わり

いま私たちは「お互いの読んできた中から本を借りて読む」

というターンに突入している。

 

お互いのジャンルがたまたまこうだったのか、

出来の悪いあみだくじみたいに

何を読んでいても最終的にはこうなったのか。

 

本を読むことのこういうところが

ささやかに不思議で嫌いじゃないな、と素直に思うのでした。