ヒリダスの余分ログ

よぶんこそじぶん。などと思ってみたり、みなかったり。

20170805 食べこぼし

猫と暮らしている方なら
経験があるかもしれないが、
猫がカリカリ(ドライフード)を
食べるとき、
手(前足)でちょんちょんと
一粒ずつ出して食べるアレ
あるじゃないですか。


我が家の愛猫も、
まずは顔からはぐはぐと食べた後は、
思いついたときに茶碗へと向かい、
一粒ずつのエレガント喰いをしているようです。


茶の間にいると、
向こうのほうから
「カランカラン」という
小さめの音が聞こえてくる。
その音によって我々人間は、
「今はお淑やかに
食しておられる」と
感じ取ることができます。


人間どもが仕事から帰宅すると、
部屋のあちらこちらに
カリカリの粒が落ちています。


はぐはぐとした後、
口からこぼれたものか。
ちょんちょんとした際、
勢い余って飛んでいったものか。


なるほど、
落ちたものを拾ってまでは食べない。
そこに彼女なりの美学を伺い知れます。


いや食え。
お淑やかとかいいから食え。
食べこぼしてる時点で
お淑やかさ破綻してるから食え。
随分食べこぼしてんのに
次のメシにゃおにゃお催促すな。


茶碗に残されたカリカリの粒が
アートのような配置を成していることや、
猫用トイレという小空間に
枯山水を思わせるような
猫砂とウンコの芸術を見ることもあり、


もしかしたら、
ため息をつきながら
カリカリを回収する人間を見て、
こっそりと楽しんでいる線も否めません。